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深夜のウィンドウ

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深夜 たまに思い出して ここへ来る  12年前くらいから…
新旧のアメ車が並ぶ店  
高校3年の時 浜田省吾の「終わりなき疾走」という曲を聴いて以来〈15の夜 通りのウィンドウに飾ってあったギターを見た時 稲妻が走った〉という歌詞が自分の中で今も木霊している
12年前 いつか今の職を辞して 自分の制作が仕事として軌道にのったら あの車に乗るんだ と心に決め…
そして今は 制作ではなく 自分が考えるものが構築され軌道にのったら…と 
深夜のウィンドウを訪れる 安い中古を走らせて… 
かれこれ12年が過ぎ… それでまた深夜に独りでここへやって来る
その度に時は過ぎ... コルベットはいつも新型に変わっている
ガラスの向こうのコルベットを眺め 15の夜なら詞になるけど 51の夜はちょっとなと…

高山辰夫 といふ人

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高山辰夫 「いだく」    ※画像は画集より
この人の作品を見ると 二十歳に戻る。高3になって進路を考えた時 サラリーマンにはなりたくないという単純な理由で美大受験の道を選び 恐れ多くも 何も知らない日本画の世界に入った。当時は美大受験全盛期で 今想えば何も知らずにただ美大に入りたかっただけのような気がする。そんな盲目的で日本画を何も知らずにどこを見てどう進めばよいかわからず 暗中模索の自分が 吸い込まれるような感覚で見入った作品が 日本画家 高山辰夫の「いだく」だった。悶々としていたあの時 自分が見た「いだく」の深さは無限の世界観だった。日本画の奥深さを初めて知った。これは他にはない できない と思った。日本画の異様な怖さを感じながらも そこから少しずつ自分の日本画制作と向き合うことになった美大生時代を 今こうして思い出す。高山辰夫の作品を画集でしか見たことがなかった自分は 先日 世田谷美術館にて 本物の作品を目の当たりにした。あまりにも遅すぎた自分は館内で「いだく」を前にすっと佇む...そこだけ空気が 時間が止まっているような...あの二十歳の時を想い出し...もう一度 岩絵の具を重ねて今の自分の心を出してみたいと そんな衝動にかられる。今の自分の表出は薄っぺらい。あれからずっと止まっているのか 後退してきたか 今の自分を見るかのように...日勤の小さな中で生きる自分は十数年ぶりに本物を感じた。生命のような精霊のような ものではない 域を越えてしまった 例えようがない本物という真実。今も自分の中にずっと鳴り響いているような... さてさて 自分は何をつくり残すのか ただの保守保身の定年退職か 問い続けて死ぬのか
     

アトリエさがし? ~夢あそび

      
鎌倉の地をウロウロと... 
不動産業の友人から 「あーとすたじお源の活動拠点にどうですか? 福家さんの住居兼アトリエも兼ねて いい場所にありますよ」 と紹介され ちょこっと好奇心で行ってみる
道中... 一番期待する緑は鎌倉を象徴する豊かさで 空気の澄んだ静かな環境に心も浮かれ さらに駅から10分の立地に魅了され たどり着く
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ふと田中一村(日本画家)を思い出す 緑が生い茂る朽ちた家屋に住んで 自炊しながら絵を描いていたなと 題材はすべて奄美の自然 家の周りの植物たち まるでそれを見ているような気分

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友人から 「福家さんなら建築職人だったから自分で改修しながら使えますよ」と聞いていたけど... う~ん… 朽ちている... 瓦は地面に落ちて散乱 割れている  屋根はボロボロで... 改修しながら完成を見ずに死を迎えるのは間違いないと確信  ガウディのサグラダ・ファミリアのように?
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すぐ裏を流れる渓流を眺めながら  申し分ない最高の立地環境にため息を漏らし... やっぱり原点は横浜だな と夢から目を覚まし 帰路の満員御礼横須賀線に乗る

プロフィール

福家健彦

Author:福家健彦
 ノーマライゼーションのアトリエ〈あーとすたじお・源〉の福家です。現代社会から後世へ・・ 不易なもの 確かなものを残していきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。アトリエの詳細は下のリンクよりご覧ください。

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